降雨のため翌日の5月2日(月)に延期となったIZODインディカー・シリーズ第4戦サンパウロ。再開されたレースは、3番手からリスタートした佐藤琢磨(ロータス/KVレーシング)が23周をラップリードするも終盤に燃料が足りずピットイン。ウィル・パワー(ペンスキー)が逆転で今季2勝目を挙げた。2位にはグラハム・レイホール(サービスセントラル・チップ・ガナッシ)、3位にライアン・ブリスコ(ペンスキー)が続き、琢磨は8位に終わった。
日曜に行なえたのは14周のみ。月曜に再開されたレースは2時間ルール適用で55周でフィニッシュとなり、ウィル・パワーが優勝した。
月曜に延期されたレースを3番手からスタートした佐藤琢磨は、スタートしてすぐにライアン・ブリスコをパス。26周目のリスタートを2位で迎えると、アウトサイドからパワーを豪快に抜き去ってトップに躍り出た。インディカーでの記念すべき初めてのリード・ラップだ。
そこからの琢磨はさらに素晴らしく、難しいウエット・コンディションをものともせずにパワーを4秒以上も突き放した。
23周に渡って琢磨は悠々とレースをリード。しかし、琢磨の、そして日本人インディカー・ドライバーの初勝利は実現されなかった。34周目に出されたフルコースコーションで琢磨のピットはステイアウトの作戦を採用。2位以下のパワーたちが絶好のタイミングを利用してピットに向かったのに対して、コースにとどまった。彼に続いたのはEJ.ビソ(ロータス/KVレーシング)やマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポーツ)で、パワーの順位は9位まで一端落ちた。
琢磨陣営の作戦は、「ゴールまでに1回イエローが出れば、無給油で走り切れる」というもの。しかしイエローコーションになることはなかった。
「なんでトップを走っている僕らがギャンブルをするのかわからない」と琢磨はガックリしていた。完璧な走りによって初優勝に手を届かせる寸前まで来ていながら、チームの作戦の稚拙さによってそれを取り逃したのだ。
「あと1回のイエロー、それだけで十分だった」と琢磨のピットで陣頭指揮をとっていた共同オーナーのジミー・バッサーは悔しがったが、今回の彼らの作戦はあまりにも消極的に過ぎた。チーム・ペンスキーのピット作業が速いため、そこで順位を落とすことを心配したのかもしれない。KVレーシングが作戦ミスをしてくれたおかげで、パワーは一度は諦めただろう優勝を手に入れた。これでシーズン2勝目を挙げ、サンパウロは2年連続優勝。彼はポイントスタンディングでもトップに立った。
序盤にスピンしたグレイホールが2位、フロントロースタートから7位まで序盤にポジションを落としていたブリスコが3位、32周目にターン1でタイヤバリアに突っ込む大きなミスを犯したダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)が4位でゴールしたことを考えると、琢磨の8位はあまりにも空しい結果だ。
●インディカー第4戦サンパウロ レース再開後映像
